今回は、「マーケティング領域の体制最適化」をテーマとして取り上げます。ビジネスにおけるターゲットニーズが多様化していると叫ばれる今、BtoBかBtoCかなど問わずマーケティングを重要視する企業は増えており、その施策を広告代理店などに外注しているケースも多くあるでしょう。その中では、外注を活用した体制でもあっても、社会の変化に合わせた施策が実施できずにいたり、戦略から定めて新規施策を推進する人材が事業部内にいないために苦戦している企業もあります。そこで、本記事ではマーケティング領域での現状課題を取り上げながら、従来の広告代理店を含むマーケティング体制を比較・整理してみます。あわせて、課題解決に向けた今後の体制づくりの可能性として、マーケティング領域での外部のプロ人材活用についてもご紹介します。ぜひ、ご自身の企業・事業の現状と照らし合わせながら参考にしていただければと思います。戦略確立に課題あり?マーケティングの現場を取り巻く事業会社の現状まずは、マーケティング現場で顕在化している昨今の課題の実態について簡単に知っておきましょう。ある、大企業のBtoB事業を推進するマーケティング担当者を対象に行われた実態調査によると、外部環境の変化や最新のトレンドに合わせた顧客獲得のための新規施策を実践できている企業は約6割にとどまり、できていない企業の88%がその必要性は感じているということが明らかになっています。新規施策を実施する上でのハードルとなっているのは、「新規施策を推進する人材がいない」「費用対効果がわからず稟議が通らない」「社内に新規施策のノウハウがない」という理由が上位を占め、まず体制や実施ノウハウの点から課題が顕在化しています。さらに、マーケティング部門の組織にフォーカスしてみると、マーケティング戦略の立案から実行において組織単位で苦戦している企業は7割以上。特にマーケティングの現場を取りまとめ戦略を実行に移す役割を担うCMO人材(≒マーケティング専任・責任者)が不在という企業も多く、「既存施策の実施や運用に関すること」以上に「新たな方針やこれまでと異なる施策についてどう戦略〜戦術まで定めていくか」ということに課題意識が向いているものの上流工程から推進できる人材が不足しており、事業活動の体制づくりにも大きな要因があるというのが現状です。メリットとデメリットが対極?従来のマーケティング活動体制ごとの特徴ここからはまず、ビジネスシーンにおけるマーケティング活動の基本的な体制を振り返ってみます。企業や事業規模などにもよりますが、多くの企業では「広告代理店」にマーケティング施策の外注を行い、企画・制作・運用の体制化をしています。具体的な棲み分けは様々ですが、ここではよくある2つのパターンをご紹介します。戦略〜施策実行フェーズまでの主な棲み分け体制パターン▼【体制パターン1】アウトソーシング型最上流の戦略、または大まか戦術方針までは事業部内で完結、もしくはコンサルティング会社などと定める。戦術を具体化し、実際の施策まで落とし込み企画・制作・運用していくフェーズを広告代理店に依頼する。▼【体制パターン2】AE(アカウントエグゼクティブ)制最上流の戦略レベルから広告代理店に依頼、もしくは事業部側と共同で連携しながら定めていく。戦術具体化、および施策の企画・制作・運用もその広告代理店と密な連携をしながら行なっていく。それぞれのパターンで共通しているのは、施策実務(施策の企画・制作・運用)にもある程度の経験やリソースが必要になるので、広告代理店に依頼しているケースが多いという点です。これは特に昨今、オンライン・オフライン問わずマーケティングの施策手法も多様化してきており、事業部内の知見だけでは完結しづらいためとも言えるでしょう。各体制パターンのよくあるメリット・デメリット▼アウトソーシング型の特徴・傾向【メリット】は、事業・プロダクトの最も根幹となる部分(長期の事業戦略やブランドイメージなど)を、広告代理店に依存せず策定できる点です。実行施策のパフォーマンス・成果状況などに左右されずに確立していける体制と言えます。また、戦略・戦術レベルの成功体験はしっかり事業部内に蓄積しやすいという点もメリットとして挙げられます。【デメリット】は、主に「CMOなどマーケティング責任者の存在が欠かせず、またその専門性やスキル、経験も高いレベルで求められる」という点や、「戦略〜施策実行までステークホルダーが増え、必要情報・コミュニケーションの連携が難しくなりやすい」という点が挙げられます。こうした点は上述の調査示唆からもわかる通り、適任と言える人材獲得にまず苦労しやすい状況では無視できない懸念と言えるでしょう。▼AE制の特徴・傾向【メリット】は、取引先の広告代理店が戦略レベルから併走できるのであれば、事業部内にマーケティング責任者と言えるレベルの専任担当者まではいなくとも、自社事業に不足した範囲を補ってもらえる体制を整備できる点です。また、その代理店と密な協力関係を築ければ、ステークホルダーや発注管理が煩雑化することなく、必要情報・コミュニケーションの漏れなども起きづらいでしょう。予算を適切に抑えやすくなる場合もあります。【デメリット】は、その広告代理店との取引ができなくなるなどのイレギュラーが起きた場合に、事業部内だけで戦略などを再確立していくのが難しくなることがある点です。このケースでは事業部内に十分な知見・経験を持った責任者や推進者がいないことも珍しくないことに加え、広告代理店側が補っていたノウハウを事業部内に蓄積できていないために立て直すのに苦戦しやすい傾向にあります。また、そもそも「広告代理店」とひと口に言っても戦略レベルの方針から策定したり実務に反映することを得意とする代理店ばかりではなく、この体制パターンを目指そうと思っても求める支援内容に強い取引先を探すのに苦労しやすいという点は留意しておくべきでしょう。あらゆるマーケティング工程で外部のプロ人材を活用する選択肢とはここまで、主なマーケティング課題や従来体制の傾向について解説してきましたが、ここからはそれらの課題解決の手段となりうる外部のプロ人材採用・活用についてもご紹介します。副業・兼業やフリーランスとして活躍する人材が増えつつありますが、広告代理店業に関わる分野においても例外ではありません。マーケティング専門、あるいは企画職として自立する人材は今や珍しくなくなってきており、マッチング・成功事例は数多くあります。たった2ヶ月でEC立ち上げ!「やってみよう」×プロ人材からの提案で事業を形に成果もスピードもプロ人材活用ならでは!大型のPRプロジェクトを成功させたプロ人材との出会いの秘訣上記2つの事例ともに当てはまることですが、プロ人材活用という方法を選択したことで得られている実感は、先述した従来一般的な体制パターンのメリットやデメリットを踏まえても特徴的なものであり、その違いの具体的なイメージもしやすいのではないかと思います。さらに様々な活用事例や、プロ人材の業務委託採用・活用の基本を知りたい方は無料配布中のプロ人材活用ガイド・事例集資料も参考にしてみてください。マーケティングプロ人材の主な活用メリットマーケティング領域において、外部のプロ人材を活用することによる主なメリットを、上述の従来パターンそれぞれと照らし合わせながら簡潔にまとめてみます。①ノウハウ不足に影響されず体制づくりしやすい事業部内にハイスキルな責任者・専任担当者がいなくても、またはそうしたノウハウが不足していても、「戦略レベルから支援可能なプロマーケターへの依頼・契約」であれば戦略・戦術の立案〜実行を実現できます。単なる外注相手としてではなく、チームに招くフラットな業務体制によってノウハウ蓄積も可能と言えるでしょう。②予算や業務フローを最適化しやすい依頼範囲や要求レベル、また個々人材によって様々とはいえ、コンサルティング会社や広告代理店と戦略レベルから取り組むよりかはコストも抑えやすいでしょう。業務設計・連携フローもシンプルになりやすく、社内外の連携トラブルも起きづらやすいはずです。③リソースが必要な工程にあわせて募集・採用しやすい人手不足・採用難の状況においても、プロ人材活用は業務委託取引なのでそもそも事業状況にあわせて柔軟に人材確保しやすい方法です。その人材のスキルやリソースにもよりますが、戦術以降、施策の企画・制作・運用まで行えるプロ人材であれば、戦略方針だけではなく実務リソースの面でも補ってもらいやすく、業務集中・負荷の解消にもつなげることができます。マーケティングプロ人材活用の主な注意点また、よくある体制課題を乗り越えやすいと同時に、有効に活きるよう検討するためには意識しておくべきポイントもあります。①企業・事業の大前提を十分に理解してもらうことプロ人材は経験豊富な方が多いとはいえ、何でも勝手に汲み取り助けてくれる存在ではないので、そもそも押さえておくべき企業方針や事業理解についてはしっかり連携するべきでしょう。戦略レベルから協働するにしても、その点が不十分であれば相応のものしか策定できなくなってしまいます。事前に整理し明文化しておくなど、認識の齟齬が起こらないようにしましょう。②プロの力を活かすならチームの一員として迎え入れることプロ人材がそのマーケティングスキルを最大限発揮できるようにすると同時に、ノウハウをしっかり学びとして蓄積したいのであれば、 “外様” として一方的な監督下に置くような外注スタイルにならないよう注意しましょう。広告代理店に単純に発注するのと変わらなくなってしまいます。しっかりチームの一員としてコミュニケーションする体制・業務設計を組み、定期ヒアリングをするなど最低限のマネジメント意識もあるとより有効な活用になるはずです。③トラブル防止のため基本の業務範囲や条件は定めること戦略〜施策実務まで一気通貫の依頼パターンもあり得るとはいえ、何でもやってくれるという粗い認識・信頼関係のまま、放置・責任転嫁するような姿勢にならないよう注意しましょう。そのような状態が続けば、後々契約上のトラブルに繋がってしまう可能性もあります。最低限目安となる稼働量や範囲などは事前に定め、必要な書面契約などを締結しておき、双方ですり合わせができている状態を作ることが大切です。ここまでご紹介してきたように、各企業で事業体制に合わせて広告代理店に入ってもらったり、外部のマーケティングプロ人材に支援してもらったり、メリットやデメリットを押さえた上で施策を進めることが重要です。下記のように捉えて、体制の在り方を振り返ってみてください。【CMO・責任者レベルの人材やノウハウが確保できている場合】アウトソーシング型でも問題ない。そうした人材の継続的な学習や事業部内への知見蓄積が途切れないようにする。【事業部内に専任人材・ノウハウが不足している場合】AE制もしくは外部のプロ人材活用の検討価値あり。検討する中では、候補となる広告代理店が戦略・戦術レベルから併走できそうか、どんな強みがあるかという視点も持った上で、体制を整理しプロ人材に入ってもらう方がメリットが大きいのかを比較してみる。今回はマーケティング領域の最適化をテーマに、企業が抱える課題や現状の組織体制、第三の選択肢としての外部人材活用を取り上げました。これを参考に、自社事業に最適なマーケティング活動、そしてノウハウの長期蓄積を実現するためにも、従来の体制を改めて見直すきっかけになれば幸いです。プロ人材の活用を視野に入れてみたい方や、新規事業の立ち上げをスムーズに進めたいと感じた方は以下の資料も参考にしてくださいね。