新規事業に使える補助金・助成金とは?新規事業に使える代表的な補助金は、中小企業新事業進出補助金(最大9,000万円)ものづくり補助金小規模事業者持続化補助金デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)などがあります。なお、人気だった事業再構築補助金は2025年で新規募集を終了し、後継として中小企業新事業進出補助金へ移行しました。本記事では2026年時点で使える最新の制度を解説します。本記事でわかること助成金と補助金の違いと特徴新規事業に使える2026年最新の7つの制度返済不要など活用する5つのメリット申請時に注意すべき4つのポイントと、採択率を高める進め方補助金と助成金の違い助成金と補助金は同一視されがちですが、厳密には特徴が異なります。受給のしやすさと金額の大きさがトレードオフの関係にある、と捉えると整理しやすいでしょう。助成金:要件を満たせばすべての事業者が受給できる可能性が高い補助金:全体の採択件数や予算が明確で、要件を満たしても受け取れないケースがある(例:100件採択予定の補助金に200社が応募し、100社は必ず落ちるなど)補助金は受給のハードルが高い代わりに、受け取れる金額が高額である傾向にあります。助成金を手堅く押さえつつ補助金にも申し込むなど、両者の違いを理解した動きが大切です。新規事業に使える補助金7選では、新規事業に活用できる具体的な補助金を見ていきましょう。①中小企業新事業進出補助金(旧・事業再構築補助金の後継)中小企業新事業進出補助金は、既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出を支援する補助金で、人気だった事業再構築補助金の後継制度です。設備投資のほか、建物の建設・改修費、広告宣伝・販売促進費なども対象になります。補助率は1/2(賃上げ特例で2/3)、補助上限は従業員規模に応じて最大9,000万円と高額です。一方で賃上げや投資規模の要件が前身より厳しく、2026年度にはものづくり補助金との統合も予定されているため、最新の公募要領の確認が欠かせません。中小企業新事業進出補助金|中小企業基盤整備機構https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/②デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)は、業務効率化や売上向上に役立つITツール・ソフトウェアの導入費用を支援する制度です。会計・受発注・決済・ECなどのツールやAIの導入が対象で、補助率はおおむね1/2前後、枠により上限は数十万円~450万円程度です。新規事業の立ち上げ時にバックオフィスや販売の仕組みをデジタルで整える際に活用しやすく、比較的申請のハードルが低いのが特徴です。トップページ | デジタル化・AI導入補助金2026https://it-shien.smrj.go.jp/③ものづくり補助金ものづくり補助金(正式名称「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」)は、生産性の向上を目指して試作品の開発や新規サービスの構築を行うための補助金です。設備投資の費用が補助対象となり、補助率は中小事業者で1/2、小規模事業者で2/3が補助されます。業種や業態の制限が少ないことから人気が高く、補助金額が100万円~数千万円規模と高額なのも注目される理由でしょう。トップページ|ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金公式ホームページ ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金総合サイトhttps://portal.monodukuri-hojo.jp/④小規模事業者持続化補助金小規模事業者持続化補助金は、従業員数が20名以下のような小さな事業者が、販路拡大や生産性向上を目指す場合の補助金です。Webサイトの構築費や店舗改装の外注費、試作品の開発費など、販路拡大につながる経費が補助対象となります。通常の補助率は2/3で、上限額は50万円~200万円です。大手企業がライバルとならないのがうれしいポイントです。【公式】小規模事業者持続化補助金【2026年最新版】https://matome.jizokukahojokin.info/⑤キャリアアップ助成金キャリアアップ助成金は、有期雇用や派遣などの非正規社員を正社員化したり、処遇を改善したりした事業者を支援する厚生労働省の助成金です。新規事業の立ち上げで人を採用・戦力化する局面で活用でき、正社員化コースなどでは対象者1人あたり数十万円が支給されます。要件を満たせば受給しやすい助成金型のため、補助金と組み合わせて手堅く資金を確保する手段になります。キャリアアップ助成金|厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html⑥事業承継・M&A補助金(旧 事業承継補助金)事業承継・M&A補助金は、事業承継(再編や統合も含む)をきっかけに新規事業の立ち上げや経営革新を目指す事業者向けの補助金です。経営者の交代やM&A、廃業予定の相手から設備・従業員・顧客を受け継ぐ形での創業において活用でき、人件費やマーケティング調査費など広範な費用が補助対象となります。補助率や上限は枠により異なり、おおむね数百万円~規模を目安に支給されます。事業承継・M&A補助金https://jsh.go.jp/⑦創業助成金(東京都)創業助成金は、東京都中小企業振興公社が行う都内での創業を支援する助成金です。都内での創業予定者(もしくは創業5年以内の中小事業者)で、一定の条件を満たす事業者が対象です。物件の賃借料や広告費、従業員の人件費まで補助対象となり、補助率は2/3以内、助成金額は100万円~400万円程度です。創業助成金(東京都中小企業振興公社)|融資・助成制度https://www.tokyo-sogyo-net.metro.tokyo.lg.jp/finance/sogyo_josei.html※各制度の補助率・上限・対象経費は公募回ごとに変わります。申請前に必ず各制度の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。補助金・助成金を活用する5つのメリットさまざまな種類があり新規事業の役に立つ助成金と補助金ですが、ここでは助成金や補助金を新規事業に活用するメリットをあらためてご紹介します。メリット1:返済をする必要がない銀行融資と違い利息を含む返済がなく、無事に受給できれば企業にはプラスの影響のみが残ります(※要件違反時など例外的に返済を求められる場合あり)。メリット2:適用範囲が広い制度もあるデジタル化・AI導入補助金のように、申し込める事業者や対象経費の範囲が広い制度もあります。知っているかどうかで資金面の余裕に差が出ます。メリット3:支給額が大きい制度もある中小企業新事業進出補助金のように最大9,000万円規模を受け取れる制度もあり、手間に見合うリターンが期待できます。メリット4:事業や計画を見直せる申請に必要な事業計画書をブラッシュアップする過程で、自社ビジネスの問題点を洗い出せます。【関連記事】「事業計画書の作り方|新規事業で押さえる必須9項目と書けない5つの原因」メリット5:受給実績が信頼性を高める公的な審査に通った実績は、資金調達や取引先確保で優位に働きます。新規事業で補助金を使うときの4つの注意点続いて、新規事業に助成金や補助金を活用する際の注意点も見ていきましょう。注意点1:募集期限・募集要項を必ず確認する対象者・対象経費・上限額・採択後の流れまで要項に詳しく書かれています。確認が甘いと不採択や、最悪の場合は不正受給扱いになりかねません。注意点2:必ず受けられるとは限らない特に補助金は採択枠があり、要件を満たしても落ちることがあります。複数制度を並行して調べておきましょう。注意点3:自己資金はある程度必要多くの補助金は「対象経費の1/2」のように補助率に基づき支給されます。自己資金ゼロからの立ち上げは困難です。注意点4:受給までに時間がかかる審査に時間がかかるうえ、入金は経費の支払い後(交付決定→事業実施→報告)が一般的です。即時性のある資金調達には向かず、つなぎは融資の併用も検討します。新規事業の補助金申請を成功させる進め方補助金は「申請すれば通る」ものではなく、事業計画書の説得力が採択を左右します。新規事業で採択率を高めるための実務ステップを押さえておきましょう。使える制度を絞り込む自社の事業フェーズ・規模・投資内容から、対象になる制度を2〜3本に絞ります。GビズIDを早めに取得する多くの補助金は電子申請(GビズIDプライム)が前提です。発行に時間がかかるため公募開始前に準備します。事業計画書を作り込む課題・市場性・収益計画・賃上げなどの加点要件を、審査項目に沿って具体的な数値で示します。認定支援機関・専門家を活用する要件解釈や計画書のブラッシュアップは、補助金申請に精通した専門家に伴走してもらうと採択率が上がります。【関連記事】「新規事業の立ち上げ方|担当者が知るべき5つのポイントと注意点」「新規事業立案のフレームワーク8選|目的別の選び方を解説」補助金申請が不安なら|プロ人材の伴走で採択率を高める多くの企業は「どの制度が自社に適しているか分からない」「申請書類を作るノウハウがない」「本業が忙しく複雑な手続きに時間を割けない」という障壁に直面します。補助金申請には事業計画書の作成や要件の精査など専門的な知見が必要で、社内リソースだけで対応するには限界があるのが実情です。こうした課題には、補助金申請や新規事業立ち上げの実績を持つプロ人材の活用が有効です。採択率を高める事業計画書の作成支援から、自社に最適な制度の選定、申請手続きの実務まで、経験豊富なプロフェッショナルが伴走することで、社内の負担を抑えながら確実に申請を進められます。週1回の壁打ち相手としての活用や、申請業務だけをスポットで任せる形など、必要な範囲から始められます。【関連記事】「プロ人材とは?正社員との違いとフリーランス・副業・顧問の使い分けを徹底解説」まとめこの記事では、新規事業に使える補助金・助成金について、2026年最新の制度を中心に、違いや具体例、活用メリットや注意点、採択率を高める進め方をご紹介しました。補助金・助成金を活用して資金面に余裕ができれば、新規事業立ち上げの成功がよりクリアに見えてきます。申請書類の作成や制度の選定には、マイナビProfessionalの活用もぜひご検討ください。