新規事業の立ち上げは何から始めればいい?新規事業の立ち上げは、まず「事業コンセプト」を決めることから始めます。どんな顧客に、どんな価値を、どう届けるかという軸を定めた上で、顧客ニーズの把握、市場調査、必要な資金・人材・設備の確保へと進みます。成功率は約1割と言われるため、複数のアイデアを比較検討し、撤退基準も事前に設定しておくことが重要です。既存事業のリスク分散と将来の経営人材育成という2つの目的を意識しながら、段階的に準備を進めましょう。本記事でわかること新規事業を立ち上げる2つの目的事業コンセプト策定から市場調査までの5つのポイント資金調達の3つの方法と選び方撤退基準の決め方なぜ新規事業を立ち上げるのかそもそも、なぜ新規事業を立ち上げるのでしょうか。その理由は大きく分けて2つありますのでご紹介します。既存事業の他にビジネスを持つため1つは、既存事業に頼らず持続的な企業経営を続ける為です。企業の売上の8割を既存企業が占めていた場合、環境や時代の変化、市場の成熟、ニーズの変化などが原因で、仮に売上が立たなくなってしまった場合、企業経営を続けることは困難となります。そういった危機的状況下で、新たにビジネスを始め収益を上げようと取り組んだ時には既に遅いです。万が一中核となる事業が崩れてしまった際、持続的な企業経営を続けるためには、第二の中核となる事業を創出しなければなりません。また、既存の事業だけでは顧客のニーズに応えきれない場合もあります。新たに新規事業としてのビジネスをスタートさせることで収益の拡大を図ることもでき、他社との差別化にも繋がる為、顧客からの信頼も高まるでしょう。未来を担う経営層を育成するためもう一つは、新規事業の立上、運営の過程を将来の幹部候補社員に経験させることで、将来の経営層の育成につなげる為です。新規事業を0から立ち上げ、成長させる過程で、事業企画・戦略立案・計画、財務・法務、人材育成、チームマネジメント・ビルディング、マーケティング、営業、販売、運用、数値管理など、まさに企業経営に必要な知識・経験のすべてを経験することができるのです。大きなプロジェクトをやりきることで自信にもつながります。新規事業を立ち上げる際の5つのポイント新規事業立上のポイントとは何なのでしょうか。大きく分けて5つあります。ポイント1:軸となるコンセプトを決めるまずは、新規事業を立ち上げる上でのコンセプトを決めます。まさに、「事業コンセプト」です。何事も軸が定まっていないまま行き当たりばったりで行動しても、絶対にうまくいくとは限りません。特に新規事業は大きなコスト・時間・労力を要します。事業の結果次第では、企業経営そのものが傾いてしまうリスクも伴うので、慎重かつ大胆に行う必要があります。事業コンセプトとは、「どんな顧客に対して、どんな品質のものを、どんな方法・価格で提供するか」というざっくりとしたコンセプトです。ターゲットとなる顧客は法人なのか、個人なのか、女性なのか男性なのか、安くて高品質なのか、高級なものなのか、ECを活用するのか、リアル店舗を設けるのかなど、それぞれコンセプトによって事業の方向性が決まります。事業コンセプトを効率的に策定するためのフレームワークについては、『新規事業を立ち上げるまでの厳選フレームワーク』で詳しく解説しています。ポイント2:顧客の需要(課題)を把握するコンセプトのターゲットとなる顧客が、どのようなものを求めているのか、ニーズ(課題・需要)把握することはとても重要です。顧客が求めていないものをつくっても、何にもなりませんよね。顧客がどんなことに困っていて、どんなものがあったらその「困った」を解決できるのか、研究を重ねることが非常に重要です。ポイント3:参入する市場の規模と将来性の調査では、その「困った」を感じている顧客は世の中にどの程度存在するのか、同じものを提供している競合企業は何社あり、どのような料金設定なのかなど、現状の調査を行うのが「市場調査」です。新規事業の立上は、立ち上げて終了ではありません。立ち上げたあと、世の中の多くの人に、長く必要とされることが最も重要です。海外の市場も含め、将来性のある事業なのかどうかは、新規事業はもちろん、企業経営において非常に重要な調査です。市場調査の具体的な進め方については、『新規事業の市場調査の進め方|初めてでもできる5ステップと7つの手法』で初心者向けに解説しています。ポイント4:新規サービスに必要な環境を把握する新規事業を行う上で必要な環境とはいったい何でしょうか?<資金>まずは資金です。なんでも新しいものを作ろうと思ったときに、材料、道具、場所、人が必要になります。しかし場所を借りる、道具をそろえる、材料をそろえるなど、何かとお金が必要です。もちろん、無給で働くわけにはいきませんから、人件費がかかります。何か新しいことを始めようと思ったときにまず必要になるのが「資金」なのです。資金の調達方法は大きく分けて3つあります。①銀行融資銀行から借りる手段です。支店も多く、相談しやすいという利点もありますが、将来的には利息をつけて返済する必要があります。さらに、融資の比率が多ければ多いほど、自己資本比率が下がり、「返済力のない企業」とみられてしまう可能性もあります。②投資家からの出資(エクイティファイナンス)企業の株式の代わりに資金を調達できます。交換なので、返済義務はありませんが、投資家が株式を持つということは、経営権を持つ場合もありますので、新規事業に口を出される可能性があります③助成金・補助金新規事業を立ち上げる際には、国や自治体から補助金が出るケースがあります。返済も不要なので、うまく活用することがおすすめです。補助金・助成金にはいくつか種類も有り、上限金額なども決まっているので、事前に調べる必要があります。上記の通り、まずは返済の必要もなく経営の主導権を握られるリスクの少ない、補助金・助成金の検討がおすすめです。どの補助金が対象になるかお悩みの方は、『新規事業の助成金・補助金活用ガイド』をご参照ください。<新サービス・新製品に必要なもの>資金の他に、新規事業で新たに新サービスや、新製品に必要なものとは何でしょうか。新たにカフェ事業と、EC事業を始める場合を例にたとえ考えてみましょう。①場所レストラン事業まずは場所が必要です。立地、アクセス、広さなど、客層をイメージし店舗を確保する必要があります。EC事業システムサポート、カスタマーサポートなど、ECサイト運営をするための本拠地となる場所や、システムを研究開発する為の場所の確保が必要です。②道具レストラン事業イス、テーブル、食材、食器、調理器具、コーヒーマシーン、など、必要な道具をそろえなければいけません。EC事業まずはシステムを開発しなければいけないので、PCなどの機器が必要です。③材料レストラン事業料理やドリンクを提供するには、材料がなければ何も作ることはできないので、材料も必要ですね。材料を発注する取引先を決めなければいけません。EC事業ECサイトにどんな商品を載せるか検討が必要です。④流通レストラン事業材料を必要な時に、必要な分届けられるような流通の仕組みも必要です。EC事業商品を注文頂いたら発送する必要があります。流通の仕組みづくりが必要です。⑤人材レストラン事業料理を作る人、接客する人、アルバイトを雇うなど、店舗運営の為の人材確保が必要です。EC事業システム開発、カスタマーサポート、システムサポートなど、ECサイト運営にも人のサポートが欠かせません。仮にAIなどで自動化しても、AIや技術開発・メンテナンスは必須です。新規事業に最適なメンバーの選び方や必要なスキルについては、『新規事業立ち上げに必要なメンバーの選び方まとめ』で詳しく解説しています。⑥広告レストランも、EC事業も共通して言えることですが、新サービス・新製品が出来上がったとしてもそれを必要としてくれる人がいなければ意味がありません。まずは人々に認知をしてもらい、興味を持っていただき、初めて「使ってみよう」と思ってもらえます。ポイント5:撤退する基準を決めておく新規事業を立上げたものの、それがは成功するか、はたまた失敗するかは未知数です。失敗していないけれども、成功もしておらず、将来的にも見込みがない場合、だらだらと事業を継続することは資金と時間の無駄になります。なかなか結果に結びつかない場合は早々の撤退がおすすめです。しかしながら、0から立上げた事業には愛着もあり、それだけの努力を重ねたわけですから、なかなか撤退の選択をしにくいのも事実です。その為、撤退する基準を予め定めておくとよいでしょう。「5年後までに、○○の規模で〇円の利益が出なければ撤退する」など、数値的基準が決まっていれば、いざというときに判断出来るよう、最悪のケースも想定し準備をしておきましょう。撤退基準を設定する際の参考として、『新規事業が失敗する7つの落とし穴』で典型的な失敗要因を確認しておくことをおすすめします。新規事業を立ち上げる際のよくある悩みさあ新規事業を立ち上げよう!と思ったときにまずつまずくことは何でしょうか?新規事業を立ち上げる際のよくある悩みをご紹介します。悩み1:アイデアが出てこない新規事業が成功する確率は1割程と言われています。失敗する確率の方が圧倒的に高い中で、成功する事業の見極めが必要です。いくつかのコンセプトアイデアを考え、比較検討を重ねた上で最も可能性の高いものを選ぶべきです。成功率から考え、最低でも10個のアイデアが必要でしょう。しかしながら、どんな顧客にどんなニーズがあるのか、コンセプトアイデアはなかなか浮かばないのが現状です。アイデアが固まってきたら、『新規事業企画書の書き方』を参考に企画書を作成してみましょう。悩み2:補助金や助成金のどれが対象になるのか分からない上述でも挙げた通り、新規事業ではぜひとも助成金・補助金を使いたいところですが、種類も多く何が対象になるのかがわからないという悩みが多くあります。悩み3:新規事業を考える時間がとれない既存の事業の傍らで新規事業のコンセプトとなるアイデアを考えるわけですから、どうしても時間がとりにくいという問題もあります。新規事業の立ち上げで少しでも不安があれば、マイナビ顧問へご相談ください上記のようなお悩みは、自社が持っていないサービスを考えるわけですから尽きる事はありません。 解決が非常に難しい上に、社内リソースだけでは足りない事がほとんどです。マイナビ顧問では、新規事業支援を行っております。新規事業の立ち上げやグロースハックなど、事業成長に長けた人材、経験を持ち合わせている顧問が揃っておりますので、自社では思いつかない発想があったり、可能性を広げてくれることでしょう。新規事業立上についてお悩みの際はぜひ、マイナビ顧問にご相談ください。新規事業の推進に、プロ人材という選択肢新規事業を成功させるには、事業コンセプトの策定から市場調査、資金調達、人材確保まで、多岐にわたる専門知識と実行力が求められます。しかし、「新規事業の立ち上げ経験を持つ人材が社内にいない」「既存業務と並行して新規事業を推進できる専任担当を置く余裕がない」という企業は少なくありません。成功率が約1割と言われる新規事業において、経験のない状態で手探りで進めることは、大きなリスクを伴います。こうした課題に対し、新規事業の立ち上げやグロースを経験してきたプロ人材の活用が有効です。事業コンセプトの壁打ち相手として客観的な視点を提供したり、市場調査や事業計画策定のノウハウを持ち込んだり、実際の立ち上げフェーズで実務を推進したりと、社内にない知見と実行力で新規事業の成功確率を高めることができます。週1回の稼働から、まずは事業アイデアの壁打ち相手として活用するところから始めることも可能です。マイナビProfessionalのご紹介「新規事業を任されたが、何から手をつければいいかわからない」「アイデアが出てこない」「考える時間が取れない」——本記事で触れたこうした悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。マイナビProfessionalは、新規事業の立ち上げ経験を持つプロ人材が、事業コンセプトの策定から市場調査、事業計画の具体化、そして実行フェーズまで一気通貫で支援するサービスです。6万人超のプロ人材データベースから、貴社の業界・課題に最適な人材をご提案。さらに、マイナビの専任チームが伴走することで、外部人材活用が初めての企業でも安心してプロジェクトを進められます。プロと共に事業を立ち上げる過程で、新規事業推進のノウハウが社内に蓄積され、将来の経営人材育成にもつながります。「まだ課題が整理できていない」という段階でも構いません。まずはサービス資料をご覧いただき、お気軽にご相談ください。