新規事業のビジネスモデルが作れないのはなぜ?ビジネスモデルが作れない原因は主に5つあります。①顧客理解の不足、②提供価値が曖昧、③収益モデルの設計不足、④必要なリソースの未把握、⑤競合・市場分析の不足です。特に「アイデアがあれば自然とビジネスモデルになる」「フレームワークを埋めれば完成」という誤解が障壁になりがちです。解決には、顧客インタビューで課題を深掘りし、提供価値を明確化したうえで、シンプルな収益モデルを設計することが重要です。完璧を目指さず、まず仮説として形にし、検証しながら改善を重ねていきましょう。本記事でわかることビジネスモデルの定義と9つの構成要素構築時に陥りやすい3つの誤解作れない5つの原因と具体的な解決策7日間で形にする実践プログラム収益モデル設計と価格設定の方法ビジネスモデルとは? ビジネスモデルの定義 ビジネスモデルとは、企業がどのように価値を生み出し、どのように顧客に届け、どのように収益へと変換するかを表した一連の仕組みを指します。単に商品やサービスを説明するだけではなく、事業全体をどのような動きで成立させるかを示す設計図と考えるのがよいでしょう。ここで作成した仕組みをしっかり機能させることが事業の発展・存続のためには不可欠です。 ビジネスモデルを構成する主要9要素 ビジネスモデルの代表的な整理方法として「ビジネスモデルキャンバス」が挙げられます。これら9つの要素は独立して存在するのではなく、価値の創造・提供・収益化という流れの中で連動し、影響し合います。どこか1つが弱いだけで収益性が失われることもあるため、全体に整合性を持たせ、体系的に設計することがビジネスモデル構築のポイントです。 要素内容①顧客セグメント誰に価値を届けるのかを定義する。 ②価値提案顧客にどんな価値を提供するのかを明確にする ③チャネル価値をどの手段で届けるかを設計する。 ④顧客との関係関係性の築き方や維持方法を定める。 ⑤収益の流れどのように収益を得るかを仕組み化する。 ⑥リソース実行に必要な資源を把握する。 ⑦主要活動価値提供に必要な行動を整理する。 ⑨パートナー協力すべき外部関係者を特定する。 ⑨コスト構造必要な費用と構造を捉える。 新規事業に有効な補完フレームワーク:リーンキャンバス リーンキャンバスは、ビジネスモデルキャンバスを新規事業向けに最適化したフレームワークです。特に「顧客の課題」と「提供価値」の解像度を高めるのに適しており、限られた時間で仮説を素早くまとめられるのが特徴です。ビジネスモデル作成の初期段階における事業構想に有効です。 <リーンキャンバスのポイント>事業を「顧客の課題」から捉える構成になっている 既存の代替手段を踏まえた差別化が整理しやすい 1枚で全体像を俯瞰でき、更新前提で使える 初期の仮説形成に強く、スピード感のある検討に向いている テストマーケティングの活用リーンキャンバスで整理した仮説は、必ずしも正しいとは限りません。そこで有効なのがテストマーケティングです。小規模な市場やターゲットの一部に向けて反応を確かめることで、提供価値や顧客ニーズが実際にマッチしているかを早い段階で検証できます。大きな投資をする前に、方向性が正しいか確かめる重要なプロセスです。 仮説検証を加速させる手法:MVP(最小実用製品) MVP(Minimum Viable Product)は、ビジネスモデルの根幹となる価値仮説・収益仮説を素早く検証するための最小限の製品・サービスです。「ビジネスモデルキャンバス設計→リーンキャンバス設計→テストマーケティングを経てMVP」に着手することで、完璧に作り込む前に市場の反応を確認し、リスクを抑えながら改善サイクルを回せるようになります。<MVPの役割>顧客がどこに価値を感じるかを早期に把握できる 価格設定やチャネルなど、モデルの重要要素を実地で検証できる 不要な開発コストを削減し、学習サイクルを高速化できる ビジネスモデルを作れない人が陥る3つの誤解 誤解1:アイデアがあれば自然とビジネスモデルになる ビジネスモデルは単に良いアイデアがあるだけでは成立しません。価値を誰に届けるのか、どの経路で収益を得るのかといった仕組みまで落とし込む必要があります。 例えば「高齢者向けの見守りサービス」という着想があったとしても、料金負担者や顧客獲得方法、必要な技術が決まらなければ事業は成り立ちません。つまり、アイデアとビジネスモデルは別物であり、具体的な設計に変換する工程こそが新規事業の核心なのです。 また、参入先の業界が未知の場合、そもそも何から考えるべきか、どこに重要ポイントがあるのかすら判断が難しくなります。必要な業務プロセスやパートナー、コスト構造の把握が不十分だと、モデルの実現性も低くなります。この状態では、検討すべき観点の抜け漏れに気付きにくく、ビジネスモデルを作り切れない原因にもつながります。 誤解2:フレームワークを埋めれば完成する ビジネスモデルキャンバスのようなフレームワークは便利ですが、項目を埋めるだけで実行可能な事業ができるわけではありません。各欄を埋めるには、市場調査や競合分析、顧客インタビューなどの裏付けが欠かせません。 洗い出した各要素に矛盾がないか、収益性と実現性が十分かなどの検証も必須で、フレームワークはそれを考えるための土台にすぎないということを十分に理解して臨む必要があります。 <フレームワークと調査の役割の違い>役割内容フレームワーク思考を整理し抜け漏れを防ぐ道具。構造化に役立つ。 市場調査・顧客調査事実を集め、仮説の確かさを検証するプロセス。 競合分析自社の強みや差別化ポイントを明確化するための情報収集。 誤解3:一度作れば完成し、あとは実行するだけ ビジネスモデルは一度作ったら終わりではなく、市場の反応を見ながら改善を重ねていくプロセスが不可欠です。新規事業では顧客ニーズや競争環境が不確実なため、初期モデルが完璧になることはほぼありません。実際に試しながら価格設定や価値提案、ターゲットを調整し続けることが必須です。この方向転換は「ピボット」と呼ばれ、多くの成功企業が繰り返し実行してきたアプローチです。 また、新しいビジネスモデルを採用する場合、業務プロセスや組織体制、ITシステムなどで構成されるビジネス・ストラクチャーも合わせて最適化することが重要なポイントです。 ビジネスモデルが作れない5つの原因と解決策 ビジネスモデル構築でつまずく原因は5つのパターンに分けられます。自分がどのタイプに当てはまるかを確認し、原因に合わせて解決策を見つけていきましょう。 原因1:顧客理解の不足 <典型例>ターゲットが「30〜50代」など広すぎて絞れていない課題設定が「忙しい」「困っている」など抽象的インタビュー未実施または形式的価格想定が想像頼み「こんな商品があればいいだろう」という供給者目線が抜けていないこれらは顧客ニーズの検証不足を意味しており、マーケティングや営業方針策定の材料を十分に得られないことで計画の破綻を招きます。ビジネスモデルの起点は「顧客」です。顧客への効果的なアプローチのためには、徹底的かつ体系的に顧客理解に努める必要があります。 解決策:3ステップで顧客理解を深める ステップ1:ターゲット顧客の仮説を立てる 顧客のイメージを深く明確にするために、誰をターゲットとするのか仮説立てします。このとき「30代のビジネスパーソン」などのざっくりしたイメージではなく、できるだけ詳細にイメージすることが重要です。「従業員50名以下の中小企業に勤める30代後半の営業マネージャーで、営業の効率化に課題感があり、ITリテラシーは高い」という具合に定義するのがポイントです。 ステップ2:顧客インタビューで定性・定量データを収集 ペルソナ設定が完了したら、ターゲット顧客に実際にインタビューを行います。パターンを見える化するために、目安としては10~20件ほどヒアリングができるのが理想です。 また、インタビュー内容はそのまま記録することが重要なポイントです。自身の解釈は含めず、顧客が実際に使った表現や感情にこそ、今後のマーケティングのヒントが秘められています。 ステップ3:ペルソナを設定する 顧客のイメージを深く明確にするために、年齢・性別・職業・役職といった属性から、購買行動や悩み、価値観などの詳細な人物像を作ります。このとき、ステップ2で行ったインタビューの内容を反映すると、より具体性が増します。ペルソナを設定することで、事業を推進するチーム全体で顧客像を共有でき、意思決定の基準を明確にすることにもつながります。 ペルソナ設定をより具体的に進めたい方は、ペルソナの作り方|テンプレート&記入例で即実践で詳しく解説しています。原因2:提供価値が曖昧で定義できていない <典型例>自社のサービスや製品を、機能の羅列で説明してしまう 価値定義が「便利」「高品質」など抽象的 競合との違いを答えられない 顧客が選ぶべき理由を説明できない 社内で価値認識がバラつく 顧客理解ができていたとしても、価値が曖昧だと価格根拠の脆弱性につながり、顧客に選ばれる理由を提示できません。意思決定や優先順位付けの停滞を招く恐れもあります。「顧客にとってどんな価値があるのか」を定義することはビジネスモデルをつくるにあたって重要なプロセスです。 解決策1:顧客の課題と自社の提供価値をマッピングして整理する バリュープロポジションキャンバスというフレームワークを利用して提供価値を整理します。このフレームワークでは、「顧客への提供価値」を左側に、「顧客セグメント」を右側にマッピングしてつなげ、顧客の課題に対して自社の製品やサービスでどう解決するのかを可視化します。このマッピングによって、顧客にとって本当に価値のある要素を見極めます。<顧客への提供価値 >製品やサービス:何を提供するかゲインクリエイター:どんな価値を提供するかペインリリーバー:どんな課題を解決するか<顧客セグメント>ゲイン:顧客が得たいこと・達成したいことペイン:顧客が困っていること・悩みカスタマージョブ:顧客が解決したい課題・やろうとしていること解決策2:競合との差別化ポイントを3つ以上挙げる 提供価値を明確にするにあたり、いかに競合との違いを打ち出すかは非常に重要です。差別化ポイントは顧客が重要視している要素でなければ意味がありません。その視点に沿って、最低でも3つ以上の差別化ポイントを挙げてみましょう。<差別化ポイントの切り口>機能・性能:自社にしかない機能や性能 価格:コストパフォーマンスの高さ 利便性:使いやすさ、アクセスのしやすさ スピード:納期の速さ、対応の早さ カスタマイズ:製品やサービスの柔軟性 サポート:伴走力やアフターサービスの手厚さ ブランド:信頼性、実績 自社の強みをより詳細に可視化したい方は、バリューチェーン分析の基本と実践もあわせてご覧ください。原因3:収益モデルの設計が不十分 <典型例>「とりあえず売れば良い」という発想 価格根拠の欠落 収益源が整理されていない 原価や運用コスト、損益分岐点の未算出 なかでも、収益モデル設計でよくある失敗パターンは3つあります。収益の持続性が担保されなければ事業存続が難しくなります。失敗パターン1:無料化からの有料化 無料提供でサービスを開始し、後々有料化するケースです。一度無料で提供したものに対する有料化は、顧客の購買ハードルを著しく上げてしまいます。無料ユーザーの多くが離脱することで収益化に失敗してしまいます。失敗パターン2:安易な低価格競争競合より安くすればユーザーを集められると考えて、安易に低価格設定をしてしまうケースです。価格競争に巻き込まれると利益を出しづらくなり、事業としての継続が困難になります。しかし、価格設定が高すぎても顧客が感じる価値とのバランスを取れず、ユーザーが集められない・離脱してしまうなどの理由で事業継続に影響を及ぼす可能性が生じます。失敗パターン3:収益源過多で運用が複雑化 リスクヘッジのために複数の収益源を持とうとして、かえって複雑化して管理できなくなるケースです。収益モデルが複雑になると社内の運用負荷も高まります。初期段階では、シンプルでわかりやすい収益モデルの方がおすすめです。解決策1:基本的な収益モデル4パターンから設計する 以下の4つのパターンから、自社の製品やサービスに最も適している収益モデルを選定します。必要に応じて複数の収益モデルを組み合わせて設計してもよいでしょう。 パターン詳細 メリット デメリット ①販売型 ・商品やサービスを販売し、その対価を得るモデル ・すぐに収益が得られる ・顧客にとってわかりやすい ・継続的な収益が見込みにくい ・顧客獲得コストが毎回かかる ②サブスクリプション型 ・月額や年額で定額料金を受け取るモデル ・継続的な収益が見込める ・収益が安定する ・顧客と長期で関係構築できる ・初期の収益が少ない ・解約率の管理が必要 ③仲介(プラットフォーム)型 ・売り手と買い手をマッチングし、手数料を得るモデル ・在庫を持たない ・スケールしやすい ・両サイドの顧客を集めなければならない ・初期の収益化が難しい ④広告型 ・無料でサービスを提供し、広告収入を得るモデル ・ユーザーを集めやすい ・大量のユーザーが必要 ・広告主の確保 解決策2:3つのアプローチで価格設定を行う 以下の3つの価格設定アプローチ法から、自社の製品やサービスに最適なものを選択し、活用してみましょう。理想は、価値ベースで価格設定を行い、コストベースで利益を確認し、競合ベースで市場性をチェックするという、3つすべてを掛け合わせるパターンでしょう。詳細 メリット デメリット ①コストベース ・原価に利益を上乗せして価格を決める方法 ・計算式:価格=原価+利益 ・計算が簡単 ・利益を確保しやすい ・顧客の支払い意思を反映していない ②競合ベース ・競合の価格を参考に決める方法 ・マーケット価格に合わせられる ・価格競争に巻き込まれやすい ・自社の価値を反映しづらい ③価値ベース ・顧客が感じる価値に基づいて価格を決める ・高い利益率を確保できる ・顧客満足度が高い ・価値の測定が困難 解決策3:収益シミュレーションで実現可能性を検証する ここまでのプロセスで収益モデルを設計したら、簡易版の収支シミュレーションを作成します。このシミュレーションを通して、どれだけの顧客を獲得すれば黒字化するのか、それは現実的で実現可能性の高い目標設定になりうるのかなどを検証します。 <収益シミュレーションに含まれる5項目>売上予測:顧客数×単価×購入頻度 変動費:売上に比例してかかるコスト 固定費:売上に関係なくかかるコスト 営業利益:売上-変動費-固定費 損益分岐点:固定費÷(単価-変動費) 原因4:必要なリソースとケイパビリティが把握できていない <典型例>やりたいことは明確でも「できること」を考慮していない 必要人材や技術、設備、資金を洗い出していない 実現可能性を楽観視している リソース不足はスケジュール遅延や品質低下、コスト増を招き、最悪のケースでは収益悪化から事業中断につながるおそれがあります。ビジネスモデルは実現可能性があって初めて意味を持ちます。「やりたいこと」と「できること」は区別して考え、バランスを取ることが重要です。 どのようなスキルを持つ人材を集めるべきか迷っている方は、新規事業に必要なメンバーの選び方も参考にしてください。解決策1:3C分析やSWOT分析で棚卸しする 3C分析とは、事業の成功に必要な「市場(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」の3つを整理して、勝てるポイントを見つけるためのフレームワークです。市場のニーズや競合の強み・弱み、自社が提供できる価値を比べることで、狙うべきポジションや戦略を明確にできます。 SWOT分析とは、自社を取り巻く内部環境(強み・弱み)と外部環境(機会・脅威)を整理するフレームワークのことです。SWOT分析を行うことで自社の強みをどのように活かすか、弱みをどのように補うかを戦略的に考えることが可能になります。 3C分析の具体的な進め方については3C分析のやり方、SWOT分析の基本から実践までは、SWOT分析の進め方で詳しく解説しています。解決策2:必要な外部パートナーと役割を整理する 自社のリソースでは補うことのできないリソースやケイパビリティは、外部パートナーを活用することで補います。そのために、どの部門でどのようなパートナーを選定するかを洗い出しましょう。協業することによって双方がWin-Winとなれるパートナーを選定することがポイントです。 パートナー役割 技術 ・技術開発 ・システム構築 製造 ・生産 ・品質管理 販売 ・販路提供 ・営業 物流 ・配送 ・在庫管理 マーケティング ・広告 ・PR <外部パートナーの選定基準>信頼性:実績や評判能力:スキル・設備は要件に合っているか柔軟性:要望に対応できるかコスト:費用は妥当か戦略的適合性:長期的に協力関係を構築できるか原因5:競合分析とマーケット分析が不十分 <典型例>マーケット規模を調べていない、楽観視している 競合の詳細を把握していない 競合の強み・弱みを分析しておらず、自社の参入余地を説明できない マーケットの成長性やトレンドを検証していないマーケット分析を怠ると、需要がない、競合に勝てない、市場が小さすぎるなどのリスクに直面します。先手を打って着実に仮説検証することが不可欠です。 解決策1:市場規模を推定する以下3つの方法で市場規模を推定し、妥当性を検証します。単一手法だけに頼ると過大評価や過小評価を招くリスクもあるため、複数併用で突合するのもよいでしょう。 方法 役割 TAM→SAM→SOMで段階的に絞る ・TAM:理論上取り得る市場の上限を示す指標で、業界全体や人口ベースの最大値を把握する ・SAM:自社の提供領域(地域・チャネル・顧客層)に絞り込み、実際に狙える市場規模を把握する ・SOM:現実的に獲得可能なシェアを見積もり、投資判断やKPI設定の根拠にする トップダウン ・公的統計や業界レポートなど既存データを元に、市場全体から順に絞り込んでいく手法 ・「総人口×ターゲット比率×購入率×単価」で概算を出し、全体感を掴むのに有用 ボトムアップ ・自社の顧客候補数やテストマーケティングの実績、想定購入頻度などの現場データから積み上げて算出する方法 ・「想定顧客数×購入頻度×単価」で現実的な見積もりが得られる 解決策2:競合マップで実証する 競合分析に必要な各要素を調査し、得られた情報をマッピングして整理します。分析に必要な要素は競合のWebサイト、IR資料、顧客レビュー、業界レポートなどさまざまな場所から入手可能です。可能であれば競合のサービスを実際に使用してみるのも有用です。競合の情報を収集し、マッピングして整理することで自社の立ち位置を明確にし、どこで勝負するのかを決定します。競合が弱い、参入できていない白地のマーケットを狙うことが新規事業のビジネスモデルを成功に導く鍵となります。<競合分析の項目>基本情報:企業規模、売上、シェア 商品・サービス:機能、価格、品質 顧客:ターゲット層、顧客満足度 マーケティング:広告、プロモーション、販路 強み:競争優位性、差別化ポイント 弱み:課題、顧客の不満 業界構造を把握するためのフレームワークとして、5フォース分析の進め方もおすすめです。 7日間で作る!新規事業ビジネスモデル構築プログラム ここまでの内容を活かし、7日間で新規事業のビジネスモデル作成にチャレンジできるプログラムをご紹介します。 やること ゴール 使用フレームワーク例 Day1 アイデアの棚卸しと目的の明確化 「何を解決する事業か」「誰に価値を届けたいか」を明確化 ・顧客の課題・ニーズ・行動パターンを具体化 Day2 顧客理解の深掘り 顧客の課題・ニーズ・行動パターンを具体化 ・ペルソナ設定 ・顧客インタビュー Day3 提供価値の整理 差別化ポイントと提供価値を明確化 ・バリュープロポジションキャンバス ・3C分析 ・SWOT分析 Day4 収益モデル設計 シンプルで実現可能な収益モデルを作成 ・基本収益モデル4パターン ・価格設定3アプローチ Day5 最小実行モデル(MVP)の設計 最小限で価値を検証できる実験モデルを作る ・MVP概念 ・仮説検証 Day6 テストマーケティングと市場検証 顧客の反応・市場規模・改善点を把握 ・市場規模推定 ・テストマーケティング実施 Day7 改善・修正 次のピボットや拡張施策を決定し、実行計画を作成 ・リーンキャンバス更新 ・改善サイクル設計 よくある質問(FAQ) Q1.ビジネスモデルの作成にはどれくらい時間がかかりますか? ビジネスモデルの第一版を作るだけであれば、1週間程度で形にできます。ただし、これはあくまで「仮説としてのビジネスモデル」です。実際には、市場に出して検証し、改善するプロセスが必要です。検証と改善を繰り返しながら、ビジネスモデルを磨き上げるには、一般的には3〜6ヶ月程度かかります。 重要なのは、完璧なビジネスモデルを作ることではなく、素早く仮説を作り、検証サイクルを回すことです。時間をかけすぎると市場環境が変わってしまうリスクもありますので、ある程度のスピード感は重要です。 Q2.1人でビジネスモデルを作ることは可能ですか? 1人でもビジネスモデルを作ることは可能です。実際、多くのスタートアップは、創業者が1人でビジネスモデルを描くところから始まっています。ただし、1人で作る場合は視点が偏りやすいというデメリットがあります。自分の思い込みに気づきにくく、重要な要素を見落とす可能性もあります。 第三者レビュー、顧客インタビュー、視点の異なる人とのディスカッションなど、外部の意見を積極的に取り入れることがポイントです。 Q3.ビジネスモデルは一度作ったら変更しないものですか? いいえ、ビジネスモデルは継続的に見直し、改善していくものです。新規事業の初期段階では、顧客ニーズや市場環境について不確実性が高く、最初に設計したビジネスモデルが完璧で変化しないことはほぼありません。実際に市場に出してみて、顧客の反応を見ながら、調整していく必要があります。 市場環境は常に変化します。競合の動き、技術の進化、顧客ニーズの変化などに応じて、ビジネスモデルも進化させる必要があります。ビジネスモデルは固定的なものではなく、柔軟に変化させていくものだと理解しましょう。 Q4.フレームワークを使わずにビジネスモデルを作れますか? フレームワークを使わなくても、ビジネスモデルを作ることは可能です。フレームワークはあくまで「考えるための道具」であり、必須ではありません。 ただし、フレームワークを使うメリットは大きいです。 考えるべき要素を漏れなく検討できる チームで共通言語として使える 他の事例と比較しやすい 思考を整理しやすい 特にビジネスモデル構築の経験が少ない場合、フレームワークを使うことで、効率的に進められます。フレームワークに縛られすぎる必要はありませんが、最初は型として使い、慣れてきたら自分なりにカスタマイズしていくのがよいでしょう。 Q5.既存事業のビジネスモデルも見直すべきですか? 既存事業のビジネスモデルも定期的な見直しをおすすめします。市場環境は常に変化しており、かつて成功したビジネスモデルが、今も最適とは限りません。競合の動き、顧客ニーズの変化、技術の進化などに応じて、ビジネスモデルも進化させる必要があります。少なくとも年に1回は、ビジネスモデルキャンバスなどを使って、既存事業を俯瞰して見ることをおすすめします。まとめ 本記事では、新規事業で「ビジネスモデルをどう形にすればいいかわからない」という方向けに、作れない原因と解決策を整理してご紹介しました。ビジネスモデルの基本構造を押さえたうえで、つまずきやすい5つのポイントと、それを解消する具体的なステップをご紹介しています。 顧客理解・価値提案・収益設計・市場検証などを段階的に進めることで、短期間で「仮説としてのビジネスモデル」を作り、改善サイクルを回せるようになることを目指しています。まずは小さく作り、検証しながら磨き上げていくことを目標に進めてみましょう。 新規事業のビジネスモデル構築に、プロ人材という選択肢新規事業のビジネスモデルを形にするには、顧客理解・価値設計・収益モデル構築・市場検証といった多岐にわたるプロセスを、短期間で回していく必要があります。しかし、「新規事業の立ち上げ経験を持つ人材が社内にいない」「既存業務と兼務で、ビジネスモデル構築に集中できるリソースがない」といった壁に直面する企業は少なくありません。そんなとき、新規事業開発の経験豊富なプロ人材を活用することで、状況を打開できます。たとえば、ビジネスモデルキャンバスやリーンキャンバスを使った仮説設計の壁打ち相手として、あるいは顧客インタビューや競合分析といった実務の推進役として、プロの知見と実行力を借りることが可能です。週1回の稼働から、まずは特定のフェーズだけ任せる形でも始められます。マイナビProfessionalのご紹介「アイデアはあるのに、ビジネスモデルとして形にできない」「顧客理解や収益設計の進め方がわからず、検討が止まってしまう」——新規事業の立ち上げで、こうした課題を感じている方も多いのではないでしょうか。マイナビProfessionalは、新規事業開発に精通したプロ人材が、ビジネスモデルの仮説設計からMVP検証、ピボット判断まで、戦略と実行の両面で伴走するサービスです。6万人超のプロ人材データベースから、貴社の事業フェーズや課題に最適な人材をマッチング。さらに、マイナビの専任チームがプロジェクト全体を支援することで、外部人材活用の負担を抑えながら、着実に前進できます。プロとの協働を通じて、ビジネスモデル構築のノウハウを社内に蓄積することも可能です。課題が整理しきれていない段階でも構いません。まずはサービス資料をご覧いただき、お気軽にご相談ください。