採用代行(RPO)とは|人材紹介との違いと比較の始め方ビジネスにおいて、人材獲得の成否は企業の成長を左右する最重要課題の一つです。しかし、近年の採用手法はダイレクトリクルーティングやSNSの活用など急激に多様化しており、これらすべてに社内リソースだけで対応するには、膨大なマンパワーと専門知識が求められます。有効なアプローチが目まぐるしく変遷するため、自社内に確かな知見を定着させることが困難になっているのが実情です。 こうした背景から、煩雑化する採用実務の突破口として注目を集めているのが「採用代行(RPO)」です。 採用代行(RPO)とは、採用プロセスの部分あるいは全工程の運用を外部の専門機関に委ねる仕組みです。外部リソースを活用することは、最先端の採用手法やノウハウを社内に定着させ、自社の採用リテラシーを内側からアップデートしていく絶好の機会にもなります。 【関連記事】「即戦力採用の手法8つを比較|定義・見極め方・選び方も解説」人材紹介・人材派遣との違い 採用代行(RPO)と混同されやすいサービスに「人材紹介」や「人材派遣」があります。これらは一見すると似ていますが、その本質は全く異なります。決定的な違いは、採用代行(RPO)が「採用活動そのものを動かす」サービスであるのに対し、人材紹介や人材派遣は「必要な人材を届ける」サービスであるという点です。 人材紹介・人材派遣登録されている求職者データを基に、企業へ人材を仲介・派遣する仕組みです。あくまで主眼は「人材のマッチング」にあります。 採用代行(RPO)特定の企業に深く入り込み、その会社専用の採用チームとして機能します。そのため契約前に丁寧なコンサルティングを行い、企業の個別の事情や課題に寄り添ったオーダーメイドの採用活動を展開できるのが特徴です。 自社の採用体制そのものを強化し、中長期的な成功を目指すなら採用代行(RPO)即戦力となる人材をピンポイントで素早く確保したいなら人材紹介といった、目的に応じた確かな使い分けが求められます。採用代行(RPO)の4つの種類比較の前に、自社のボトルネックがどこにあるかを起点に類型を逆引きすると候補を絞りやすくなります。採用代行(RPO)は得意領域やカバー範囲で、大きく4つの類型に分けられます。種類1:総合支援型(ワンストップ) 採用戦略の立案という最上流のフェーズから、日々の煩雑な実務代行にいたるまで、採用活動における一連のプロセスを一貫して包括的に担う類型です。 <特徴とメリット>支援のスタイルには、外部からオンライン等でプロセスを動かす「プロセス代行型」社内に常駐または専任担当としてアサインされる「リクルーター派遣型」があります。特にリクルーター派遣型は、自社の一員のように動くためスピーディーかつ柔軟な対応が可能で、候補者との密な関係構築にも強みを発揮します。 <対象となる企業>社内に採用のノウハウが全く蓄積されていない企業人事部門の立ち上げ期でリソースが圧倒的に不足しており、採用業務全般を丸ごとプロに委ねたい企業に最適で1社で完結する利便性の高さが大きなメリットです。 種類2:オペレーション特化型(実務代行) スカウトの配信、応募者への連絡、面接の日程調整など、いわゆる「実務・ルーティンワーク」の領域に絞って委託する類型です。 <特徴とメリット>採用活動の中でも特に時間を取られがちなノンコア業務をピンポイントで切り離すことで、社内の採用担当者が候補者との面談や合否判定といった最重要業務に集中できる環境を即座に構築できます。 <対象となる企業>採用の戦略やターゲット設計は社内でしっかりと立案できているが、実務を回す人手が足りないという企業に適しています。ただし実務のみの委託となるため、担当者のスキルや対応品質にばらつきが出やすい側面もあります。事前に品質の見極めを行うなど、慎重な検討が必要です。 種類3:コンサルティング型(企画・戦略設計) 実務の代行ではなく採用課題の特定、ターゲットのペルソナ設計、自社の魅力を伝えるための訴求コンテンツの言語化、KPI設計など、採用活動の「設計図」を作るフェーズに伴走する類型です。 <特徴とメリット>市場動向や競合分析に基づいた客観的な視点を取り入れることで、これまで自社だけでは気づけなかった採用の課題を浮き彫りにし、効果的な母集団形成や選考プロセスの改善を可能にします。 <対象となる企業>実務をこなす社内スタッフは十分にいるものの、ノウハウが足りないために応募が集まらないあるいは選考の歩留まり(辞退率など)が改善しないといった、戦略面の壁に突き当たっている企業に最適です。 種類4:領域特化型(職種・手法限定) エンジニアや医療職など専門性の高い特定の職種や、あるいはダイレクトリクルーティング(スカウト)といった特定の採用手法に特化した専門サービスです。 <特徴とメリット>該当する職種の労働市場や、特定の採用媒体の運用トレンドに精通したプロフェッショナルが担当するため、一般的な採用代行(RPO)よりも一歩踏み込んだ、非常に解像度の高い提案やアプローチを受けられる点が最大の強みです。 <対象となる企業>最先端の技術職など、採用難易度の極めて高い優秀な人材を確保したい特定のダイレクトソーシング媒体を徹底的に使い倒して成果を上げたいなど、明確でエッジの効いた課題を持つ企業に適しています。 採用代行(RPO)の料金体系と費用相場|3つの料金型採用代行(RPO)の料金は『月額固定型』『従量課金型』『成果報酬型』の3つに大別され、先の4類型と連動します。費用形態1: 月額固定型(リテーナー型)契約時に定めた業務範囲や稼働時間に対し、毎月一定の料金を支払うスタンダードな形式です。 費用相場:月額10万〜100万円程度(対応範囲により変動) ライトプラン:月額10万〜20万円 スタンダード:月額30万〜50万円 アドバンス:月額50万〜100万円 戦略から一貫して任せる「総合支援型」や上流設計を担う「コンサルティング型」で最も多く採用される料金体系です。また特定の専門職を追いかける「領域特化型」でも主流となっています。 <メリット>金額が固定されているため月々の予算管理がしやすく、年間を通じて継続的に採用活動を行う企業に最適です。状況に応じてサービス内容の見直しや、必要なオプションを柔軟に加えられる扱いやすさも魅力。一定以上の業務量がある場合、従量課金よりも割安になることもあります。 費用形態2:従量課金型 実際に依頼した業務の「件数」や「ボリューム」に応じて、成果に関わらず稼働した分だけ料金が発生する形式です。 費用相場:業務内容により個別設定 スカウト配信:1通あたり300〜1,000円 面接代行・サポート:1回あたり8,000〜15,000円、求人媒体の管理・運用:月額5万〜10万円 実務だけを切り離す「オペレーション特化型」と非常に親和性が高い料金体系です。「領域特化型」において、特定の月だけスカウト送信数を増やしたい、といったスポットの要望時にもよく使われます。 <メリット>対応業務が少なければコストを最小限に抑えられ、無駄な支出を徹底的に排除できます。「応募書類の受付と日程調整だけを外注したい」など、特定のノンコア業務だけをピンポイントで切り離したい企業や、時期によって採用ボリュームの波(繁忙期と閑散期)が大きい企業に適しています。 費用形態3: 成果報酬型 採用決定や応募獲得など、あらかじめ設定した「成果」が発生したタイミングで初めて費用を支払う形式です。 費用相場:1名採用につき50万円(固定報酬)、または採用者の理論年収の20〜35%程度 採用代行(RPO)の中でこの形を採用している企業は多くはありませんが、特定の優秀層を狙う「領域特化型(特にダイレクトリクルーティングやスカウトの代行)」などの分野で使われています。 <メリット>成果が出なければ費用が発生しないため、初期投資のリスクをゼロに抑えて「確実に成果を得たい」という企業に向いています。ただ採用人数が増えれば増えるほど総額が跳ね上がるため、大量採用には向きません。また、どの時点(応募・面接・内定)を費用発生の条件とするかによって契約内容が大きく変わるため、事前の明確なゴール設定が不可欠です。 失敗しない採用代行の選び方|5つの選定基準採用代行(RPO)の選び方で最も多い失敗は、価格や知名度だけで決め、自社の採用課題と支援範囲がかみ合わないことです。失敗しないために、自社の課題から逆引きで5つの基準をチェックしましょう。基準1:自社の採用課題と支援範囲の正確なマッチング 最も重要なのは、自社のボトルネックを明確にし、委託先のカバー領域とマッチしているかを見極めることです。 <選定のポイント>母集団形成が弱いならスカウトに強いサービス選考のリードタイムが長いなら日程調整に強いサービスというように、課題ごとに最適解は異なります。まずは社内で「どの選考フェーズでの課題解決が最優先か」を把握することが重要です。 さらに、直近だけでなく「数ヶ月後のありたい姿」も描いておきましょう。 基準2:自社に近い属性での実績と専門性(職種・業界) 単に「累計導入社数」といった全体の数字を見るだけでなく、自社と近い業界・職種・企業規模での支援実績があるかを確認しましょう。 <選定のポイント>大手企業での実績が豊富な会社であっても、スピード感が求められるスタートアップの支援は不得手というケースは少なくありません。特にエンジニアやコア人材といった難易度の高い採用では、その領域のトレンドに精通した特化型サービスを選ぶ方が採用率が高まります。自社の「業種・採用職種・目標人数」を伝えた上で、類似した過去の成功事例を提示してもらうのが確実です。基準3:料金体系の妥当性とトータルでの費用対効果 コストを見極める際は、提示された月額料金や初期費用だけでなく、契約期間の縛りや追加コストを含めた「総額」で比較します。 <選定のポイント>採用代行(RPO)の契約期間は1ヶ月単位から、半年単位の長期契約が必要なものまで様々です。「1ヶ月試してみたが効果が出ない」となった場合でも、契約期間中はコストが発生し続けるため、事前にこのプランでスカウトは何通送れるかオペレーションはどこまで回るかといった具体的な稼働概算を確認しておきましょう。採用代行(RPO)の予算だけでなく、採用媒体費も含めたトータルでの費用対効果をシミュレーションすることが大切です。 基準4:コミュニケーション体制と「担当者の質」 RPOは外部委託(アウトソーシング)という形態をとる以上、連携の密度がそのまま採用成果に直結します。 <選定のポイント>定例ミーティングの頻度やレポートの形式やチャットツールでの随時連絡がスムーズに行える体制かどうかを契約前に確認してください。同じサービスでも、実務を担当するリクルーターのスキル次第で成果は大きく変わります。担当者の経歴や自社業界への理解度、仕事に対するスタンスなどを事前にヒアリングし、「実際に並走してくれる予定の担当者」との事前面談を組み込んでもらうことをおすすめします。 基準5:契約終了後を見据えた「ノウハウの社内移管」 意外と見落とされがちですが、長期的な自社採用の内製化(自社で完結できる体制)を目指す企業ほど、この観点が極めて重要になります。 <選定のポイント>委託期間中に蓄積されたスカウトの配信文面、改善した求人票、ターゲットのリスト、運用マニュアルなどの資産を、契約終了時に自社へ引き渡してもらえるかを事前に確認しておきましょう。ノウハウ移管の有無をあらかじめ条件に明記し、月次レポートなどで「なぜその施策を行ったのか」という背景や意図まで共有してもらう運用を取り入れることで、RPOの活用を通じて自社の採用担当者のスキルも着実に向上していきます。 【関連記事】「内製化vs外注|判断基準3つとメリット・デメリットを解説」【比較表】主要採用代行(RPO)30社を類型別に比較ここからは、主要な採用代行30社を類型別に整理して紹介します。総合支援型10社、エンジニア採用5社、スカウト代行5社、新卒採用5社、大手・実績豊富5社の構成です。自社の課題と照らし合わせて、候補3〜5社を絞り込む参考にしてください。 総合支援型(戦略から実務まで幅広く対応)10社 採用計画の立案から日々のオペレーションまで、一気通貫で任せたい企業向けの会社です。 サービス名 (運営会社) 主な特徴 費用感 契約期間 まるごと人事 (マルゴト株式会社) スタートアップから大手まで実績豊富。専任担当者が進行し、面接代行もオプション対応可能。 月額25万円〜 (初期費用10万円) 1ヶ月〜 CASTER BIZ recruiting (株式会社キャスター) 採用のプロが3名体制(リクルーター・応募者対応・原稿担当)で並走する手厚い体制。 月額19万5000円〜 (月30時間〜) 問い合わせ i-recruiting (ESSTNER株式会社) 「返金保証付き」が特徴。リピート率96%を誇り、手軽なライトプランも用意。 月額15万2000円〜 3ヶ月〜 HeaR株式会社 採用ブランディングや広報、組織開発まで対応。独自分析ツールで施策の効果を可視化。 問い合わせ 問い合わせ 株式会社uloqo テクノロジー領域に強み。採用計画の立案から実務まで一気通貫、サービス継続率80%超。 問い合わせ 問い合わせ 即戦力RPO (株式会社ミギナナメウエ) ベンチャー・スタートアップに特化。20万件以上のデータを基にした確かなノウハウ。 問い合わせ 問い合わせ 人事ライト (株式会社アールナイン) 1,500名以上のプロが在籍。面接や面談、エージェント対応などフロント業務に強み。 月額20万円〜(初期費用5万円)1ヶ月〜トルトルくん (StockSun株式会社) 知見の深い優秀なディレクターが率いる、フリーランスで構成された強い採用チーム。 月額10万円〜(トライアル) 問い合わせ スグリク (株式会社NewRecord) 中途採用特化の支援に強み。戦略策定から日々の業務まで、最短翌日から稼働可能。 要問い合わせ 問い合わせ TARGET (Attack株式会社) 大手人材企業・媒体と連携し最新ノウハウを提供。総合サポートと個別プランが選択可能。 要問い合わせ 問い合わせ IT・エンジニア採用に強い5社 高度な専門知識と、求職者へのきめ細かな訴求が求められるITエンジニア職の採用に特化した会社です。 サービス名(運営会社) 主な特徴 費用感 契約期間 core scout (株式会社シンギョク) 実績の9割以上がエンジニア系(PM、CTO含む)。専門人材による高品質なスカウト文面が強み。 問い合わせ 問い合わせ 株式会社プロリク エンジニア採用に強い副業人事とマッチング。求職者の心を掴むアプローチ構築が強み。 問い合わせ 問い合わせ TECH HIRE (株式会社トラックレコード) 人事・エンジニア採用・ブランディングのプロが多数在籍。高度デジタル人材の獲得に強み。 問い合わせ 問い合わせ LeIN (株式会社ハッカズーク) エンジニア知見を持つメンバーが多数。日英バイリンガル対応やLinkedIn活用にも対応。 問い合わせ 問い合わせ Wamii Coach (ワミィ株式会社) エンジニア出身チームが立ち上げからフルサポート。社内人事向けのITスキル研修も実施可能。 問い合わせ 問い合わせ スカウト代行(ダイレクトリクルーティング)に強い5社 スカウトの文面作成や配信、配信後の分析など、ダイレクトリクルーティングの工数を削減したい企業向けの会社です。 サービス名(運営会社) 主な特徴 費用感 契約期間 キープレイヤーズ採用代行(株式会社キープレイヤーズ) 有名エンジェル投資家の高野秀敏氏が監修。スタートアップから大手までハイクラス採用にも対応。 月額45万円 (初期費用10万円) 問い合わせ 株式会社ダイレクトソーシング 35万件の豊富な採用データを活用した戦略立案。国内トップクラスのLinkedIn運用ノウハウ。 問い合わせ 6ヶ月〜 PRO SCOUT(株式会社VOLLECT) ダイレクトリクルーティングの全工程を代行。サポート範囲に応じて料金が変動。 月額10万円〜 問い合わせ Offer brain (ユナイテッド・リクルートメント) スカウト送信業務に完全特化。1通単位での依頼が可能なため無駄のない運用ができる。 1通あたり300円〜 問い合わせ RecUp AIによる文面自動生成と、人によるコンサルティングを組み合わせたハイブリッド型。 要問い合わせ 問い合わせ 【関連記事】「ダイレクトリクルーティングの始め方|メリット・手法・費用を徹底解説」新卒採用に強い5社 母集団形成から説明会、イベント、学生との密なコミュニケーションが求められる新卒採用特化の会社です。 サービス名(運営会社) 主な特徴 費用感 契約期間 PRO SCOUT(株式会社VOLLECT) ダイレクトリクルーティングに強みを持つ、総合的な新卒採用支援 月額10万円~ 問い合わせ 株式会社クイック 毎年200社以上の新卒支援実績。独自ツール『採活力®』を用いた精緻な採用分析に強み。 問い合わせ 問い合わせ 株式会社ジーズコンサルティング オペレーション部門を人事・採用経験者が担当。対学生のコミュニケーションのエキスパート。 問い合わせ 問い合わせ 株式会社ツナググループ・HD コンサルティングからアウトソーシングまで一気通貫でサポート可能。また入社後の定着支援などもサポート 問い合わせ 問い合わせ 株式会社プロ人事 新卒採用の依頼数累計4,000、学生向けの対面説明会、WEB説明会、合同説明会などの代行も可能 問い合わせ 問い合わせ 大手・実績豊富(大規模採用・安定運用)5社 大規模な採用プロジェクトや、上場企業レベルのセキュリティ・安定したインフラを求める企業向けの会社です。 サービス名(運営会社) 主な特徴 費用感 契約期間 パーソルキャリア株式会社 dodaの膨大な業界・職種データを活かした戦略設計。大型プロジェクトの対応力に定評。 問い合わせ 問い合わせ 株式会社マイナビ 総合人材サービスとして大型案件実績多数。採用管理システム(AOLC)による一元管理。 問い合わせ 問い合わせ 株式会社ネオキャリア 国内5拠点の大型コールセンターを保有し、土日祝や夜間の応募者対応(オプション)も可能。 問い合わせ 問い合わせ マンパワーグループ株式会社 世界80カ国、国内144拠点。オンサイト(常駐)型・オフサイト(リモート)型双方に対応。 問い合わせ 問い合わせ 株式会社トライアンフ 3,000社以上の実績。PKSHA Technologyとの協業によりAIを活用した課題解決に強み 問い合わせ 問い合わせ 採用代行(RPO)導入から運用までの流れ 採用代行(RPO)の導入は、初回相談から稼働開始まで1ヶ月〜1.5ヶ月程度の準備期間を見込んでおくとスムーズです。立ち上げ期をいかに綿密に進めるかが、その後の採用成功率を大きく左右します。 一連のプロセスは、大きく以下の6つのフェーズに分けられます。 ステップ1:社内要件の定義(導入前) RPO導入で最も避けたいのは、「とりあえず丸投げしたい」という曖昧なオーダーです。まずは自社の課題を棚卸しし、外部に委託すべき業務範囲をクリアにします。 課題と目的の明確化「母集団形成」か「選考の歩留まり改善」か、自社のボトルネックを特定して導入目的を言語化します。 コア業務の切り分け採用計画の立案や最終合否の判定といった「コア業務」は自社に残し、スカウト配信や日程調整などの「ノンコア業務」を切り離します。 ターゲット(ペルソナ)の具体化求める人物のスキルや経験、カルチャーマッチの条件を明確にし、現場と目線を合わせます。 ステップ2:比較選定と契約締結 自社の要件(RFP:提案依頼書)を基に、パートナーとなる代行会社を選定します。 見積もりの精査金額だけで判断せずスカウトの通数制限や定例MTGの頻度など、提示費用に含まれる業務範囲を確認し、トータルコストで比較します。 実績確認と法務チェック支援実績や担当者の質を見極めます。選定後は、秘密保持契約(NDA)の締結を含め、業務範囲や解約条件を法務視点でチェックし、契約を結びます。ステップ3:キックオフと目標設定 契約締結後、実務開始に向けた「オンボーディング(立ち上げ期間)」に入ります。 業務設計と役割分担RPOチームとプロジェクトのゴールを共有し、「誰が・いつ・何をするか」を可視化した業務フロー図や、トラブル時の報告経路(エスカレーションフロー)を作ります。 KPIと連携ルールの策定採用人数(KGI)に加え、スカウト返信率や面接設定率などの指標(KPI)を数値化します。また、チャットツール等での日々の連絡方法や情報共有のルールも決定します。 ステップ4:運用マニュアル作成と環境構築 業務フローを現場で実行するための「装備」を整える、実務直前のフェーズです。 システム権限の付与自社のATS(採用管理システム)や各求人媒体のアカウントを発行し、セキュリティに配慮しながらRPOチームに適切なアクセス権限を付与します。 各種テンプレートと基準の型化自社のトンマナに合わせたスカウト文面や連絡メールの型を作成します。選考を委託する場合は、必須・歓迎スキルを明文化した「スクリーニング基準書」を用意し、運用の品質を担保します。 ステップ 5:運用開始と品質管理 準備が整い、いよいよ実務がスタート。密な連携を通じて品質を維持・向上させます。リアルタイム共有と定例報告チャットツールやATSの更新を通じて日々の進捗を可視化し、連絡漏れや対応遅れによる候補者の離脱を防ぎます。 週次・月次での数値確認定例ミーティングを実施し、設定したKPIの達成状況を数値ベースで客観的に確認。認識のズレを早期に補正します。 ステップ 6:データ分析とノウハウの社内移管 RPOの真価は、蓄積されたデータをプロの視点で分析し、戦略をアップデートしていく「改善提案」にあります。 歩留まり分析による改善(PDCA)各選考プロセスの移行率を分析してボトルネックを特定。市場動向を見ながら、求人票の訴求ポイントやターゲットのブラッシュアップを柔軟に行います。 再現性のあるノウハウ移管契約終了や内製化を見据え、期間中に蓄積されたスカウト文面、求人票、マニュアルなどの資産を計画的に引き渡してもらいます。担当者へのレクチャーの機会も設けることで、契約終了後も自社内で再現性の高い採用運用が可能になります。 採用代行(RPO)でよくある質問Q1. 採用代行を利用するにあたり、法律上の問題はないのでしょうか? 原則として違法性はありません。ただし、採用活動そのものを代行する「委託募集」に該当する場合は国の許可や届出が必要です。応募者連絡などの事務処理のみであれば許可は不要なため、通常の範囲内で利用する分にはリスクはありません。念のため、事前に業務範囲が法令に準拠しているか確認しておくと安心です。 Q2. 採用代行に完全に丸投げできますか? 実務の大半を委託できますが、完全な丸投げはおすすめしません。求める人物像の決定や合否の評価基準といった核心部分は、自社で担う必要があります。任せきりにすると入社後のミスマッチに繋がりやすいため、「自社のコア業務」と「外部に任せるノンコア業務」を明確に切り分けることが成功のコツです Q3. スタートアップや中小企業でも利用できますか. もちろん利用できます。むしろ専任の採用担当者を置くのが難しい小規模な企業ほどメリットは大きいです。近年は月額10万〜25万円程度のライトなプランも増えており、予算に合わせた柔軟な選択が可能です。最短1ヶ月から契約できるプランを活用すれば、自社のフェーズに合うかどうかをミニマムに検証できます。 【関連記事】「中小企業の採用方法7選|即戦力を確保する進め方と成功のポイント」Q4. 情報漏洩などのセキュリティリスク対策はどのようになっていますか? 多くの事業者が、プライバシーマークやISMSの認証を取得し、厳格なデータ管理を行っています。契約時には必ずNDA(秘密保持契約)を締結しますが、扱うデータは重要な個人情報(履歴書など)であるため、事前に相手方のセキュリティ体制を確認し、運用ルールを双方で共有しておくことが重要です。 Q5.契約後にノウハウは社内に蓄積できますか。 事前の契約条件と運用の工夫次第で十分に蓄積可能です。定期ミーティングで施策の背景や意図を共有してもらい、レポートやマニュアルを引き渡してもらう条件をあらかじめ盛り込んでおきましょう。採用基準の設計プロセスに自社スタッフも関わることで、プロの知見が確かな資産として残ります。Q6. 思うような成果が出ない場合、途中で解約することは可能ですか? 中途解約のルールはサービスによって異なります。1ヶ月単位で更新できる柔軟なサービスもあれば、6ヶ月以上の最低契約期間が設けられているケースもあります。予期せぬトラブルを防ぐためにも、契約を結ぶ前に解約条項と成果を評価するタイミングを書面でクリアにしておきましょう。 まとめ 採用代行(RPO)は、自社の採用力を補完する有力な選択肢です。比較の出発点は「自社の採用課題の明確化」であり、価格や知名度から入ると失敗しやすくなります。総合支援型・オペレーション特化型・コンサルティング型・領域特化型の4類型から自社に合う方向性を絞り、実績、料金体系、コミュニケーション体制、ノウハウ移管の有無で候補3〜5社まで絞り込みましょう。 本記事の比較表と選定基準を参考に、候補サービスの資料請求や無料相談に進むことをおすすめします。契約前にトライアル期間を活用し、担当者の質と運用体制を見極めてから本契約に進めば、ミスマッチを大幅に回避できます。 採用代行だけでは解決しない採用課題は、プロ人材の活用も視野に 採用代行の比較を進める一方で、そもそもの採用戦略設計や人事制度の見直しが必要なケースも少なくありません。社内に採用責任者がいない、経営陣だけでは打ち手が出ない、こうした状況では、実務代行だけでは根本課題が残ってしまいます。そんな時に有効なのが、経験豊富なプロ人材を必要な期間だけ活用する選択肢です。人事責任者経験者や採用戦略の専門家を、戦略立案の壁打ち相手や実行リソースとして招き入れることで、採用代行の効果を最大化できます。【関連記事】「プロ人材紹介サービスの選び方|3タイプ別の特徴と比較ポイント7つを解説」マイナビProfessionalは、顧問から現役の事業責任者クラスまで6万人超のプロ人材データベースから最適な人材を提案するサービスです。企業担当と人材担当の2名体制で伴走し、1名・最短3カ月から、採用戦略の壁打ちから実務推進まで柔軟に活用いただけます。採用代行と内製化を両立させたい企業様は、ぜひご相談ください。